経皮毒は存在しないのに湿布はなぜ効くの?

美容業界の最大のデマと言っても過言ではない

経皮毒という謎の言葉

2005年から14年経った今でも、

信じている人がたくさんいます。

 

これまで、

たくさんの良識ある化学者や

医者、医療従事者、専門家が、

経皮毒は存在しないという情報を

たくさん発信してきました。

 

それでも、

まだ経皮毒を信じている人が

多いのはなぜなのか?

今日はそんなお話をしてみたいと思います。

そもそも経皮毒ってなに?

もう14年も前の情報なので、

経皮毒を知らないよ!

という人もいると思うので、

簡単に経皮毒をおさらいしたいと思います。

 

東京薬科大学大学院の博士課程を修了した

某薬学博士:竹内博士が下記の本を出版しました

 

タイトルからして衝撃的な

経皮毒ー皮膚からあなたの体は冒されている!

 

今見ても、

えっ!そうなの!

って衝撃を受ける内容です。

(面白すぎて)

 

簡単に彼の書いた経皮毒理論

まとめますと、

 

当時、

市販のシャンプーによく含まれていた

PG(プロピレングリコール)

という成分が

皮膚の中、脂質を溶かして

肌のバリア機能を無くし、

その隙間から、

凶悪なラウリル硫酸ナトリウム

皮膚に侵入することで、

体の中が毒まみれになり・・・

なんやかんやで、

子宮や肝臓に溜まって~

 

ガンになる!!

 

という驚異的な理論です。

 

権威ある薬学博士が

本を出版してまで

大きな声で叫べば

みんな信じてしまいます。

 

今、この記事を読んでいる人も、

体にわるい成分が

ちょっとずつ溜まって

毒になるってそんなに変な話じゃないような?

と感じた方もいるでしょう。

 

詳しくは過去の記事を読んでいただければと思います。

経皮毒なんてオカルト、まだ信じているの!?

 

 

えっ記事を読むのが面倒?

 

そんな人のために

簡単に説明しますと、

もしも、頭を洗っているときに、

シャンプーの成分が頭から浸透して、

血管の中に入っていったら・・・?

 

子宮に行く前に、

脳とか目がやられるよね?

 

頭についたシャンプーが

子宮にテレポーテーションする!!

という新理論を出されたら、

さすがにお手上げです。

 

と素人的に考えても、

ありえない話ですが、

人間の皮膚というのは、

脂質を溶かしたくらいでは、

血管の中に何かが入るということは

まずありえません。

 

皮膚の断面図です

こんなイラストよく見たことないですか?

 

化粧品に含まれるPGという成分1つで

1番上の角質層を溶かせたとしても、

まだまだ人間の肌には

たくさんのバリアがあります。

 

これらを全部、溶かすか穴を空けて

血管になにかを入れるのは、

さすがに無理があります。

 

化粧品の成分くらいでは

これらを突破するのは不可能なんです。

 

逆にPGという成分1つで突破できたら、

世の中の美顔器、エステ等は

全部いらないってことになりますよ。

特殊な機械、特殊な技術を使って、

やっと奥に浸透させることができます。

 

 

といった話が

経皮毒のおさらいです。

結構長かったかもしれませんが、

こういったトンデモ理論があります。

 

こういう話をしても、

いまだに経皮毒が信じられているのは

経皮吸収という似た言葉があるからです。

 

湿布は皮膚に貼っても効くじゃないか!

湿布を貼ったあと、

紫外線に当たると皮膚がただれることがある

 

これって経皮毒と

何がちがうんですか!?

 

経皮吸収って言葉も

オカルトなんですか!!

 

みたいな声が聞こえてきます。

 

湿布の成分がなぜ肌に入っていくのか?

これは・・・

薬品と化粧品の違いでもありますが、

成分の濃度と

貼り続けている時間が違います。

 

シャンプーの場合は、

頭を洗っている数分間で、

すぐにシャワーで洗い流してしまいます。

 

シャンプーを頭に

48時間ほどつけたまま放置すれば、

ラウリル硫酸ナトリウムが

ある程度、肌に入っていき、

炎症するでしょう。

 

そこまで長時間つけたままの人は

いないと思うので、

かなり特殊な実験をしないと

起こらない現象です。

 

湿布は、

皮膚に貼り続けているため

徐々に皮膚の表面から浸透していきます。

 

湿布を貼ると、

冷たいなぁと思うものや

温かいなぁと感じる2つがありますよね。

 

あの冷やしたり、

温めたりしていることで、

なんとなく効いている感があるわけです。

 

ではシャンプーと同じように、

湿布を肌に貼ってから

5分後くらいで剥がして、

お湯で綺麗に洗い流したら

どうなるでしょうか?

 

それでも湿布が効き続け、

体のコリが改善し、

痛みがなくなるんです!

って人はめったにいないでしょう

 

スースーする成分が

皮膚の表面に残っていて、

なんか効いてるような感じは

少し残るかもしれませんが、

筋肉痛がそれで治るということは

ないとおもいます。

 

逆に数分間貼っただけで、

あとはシャワーで洗い流していいなら

かぶれなく済むので、

とても便利ですね。

 

もしも、経皮毒が存在したら、

逆に医療従事者は大喜びだと思います。

 

数分間、ちょっと塗るだけで

体に浸透して効果が持続する

そんな魔法のような技術は

医者であればみんなほしいのではないでしょうか?

 

ピンポイントで子宮に届くのであれば、

子宮頸がんの治療も

簡単にできるようになりますもんね。

 

悪い使い方をすれば毒でも、

良い使い方をすれば、

最高の治療法になります。

 

経皮毒・・・

逆に存在してほしかったですね~