知識やお金を持っている人ほどトンデモ情報を信じやすい

自分で情報収集することができる人や

ある程度の専門知識を持っている人

そして、貧困ではないレベルで

お金をある程度持っている

という方々はトンデモ情報を

信じやすい傾向があるようです。

 

15年ほど前に流行ったのだと

経皮毒ですかね。

それっぽい理屈を並べると

自称、お肌のことわかっています

という人たちは信じてしまい、

怖い怖いってなるようです。

いまだに信じている人が結構います。

(ほんと恥ずかしいことですよ)

 

医療従事者でも

経皮毒は怖いとか言っているを聞くと

角質層より奥に浸透させるのが

そんなに簡単にできるなら

エステも美容皮膚科もいらないよね

注射器もいらないよね

って話をすると

はっ!?ってなるそうです。

 

痛みがなく血管の中に何かを入れたり

特定の臓器に届けるとか

すごく難しい技術ですからね。

 

このあたりはまだ可愛い方ですが、

もうちょっとまともそうな情報にみえて

実はほとんど根拠のない情報

としてよくあるのが

がん治療の関する情報ですね。

 

サプリメントで癌が治った

特別な酵素で癌が治った

秘伝の漢方薬で癌が

ヨガの力で癌が

とまぁ癌を治せるという

情報がたくさん出てきます。

 

こういう情報は

藁にもすがりたい人向けなので、

信じてしまうと言うよりは

信じたいという願いが入っていると思います。

 

しかし、

ビタミンC療法

がん細胞殺すといった情報だと

話はまた変わってきますね。

 

あれは病院がただ儲かるだけ

治療法ですから、

追加でやったほうが良い人は

稀だと思います。

 

こういった情報を

信じてしまう人って

どういう人が多いと思いますか?

 

こんなトンデモ情報に騙される人なんて

知識も専門性もないお馬鹿さんだけ

って思いますかね?

 

実は逆なんです

 

学歴が高かったり

情報収集能力があったり

勉強熱心だったりする人が

むしろ信じてしまう傾向があります。

なぜ知識レベルが高いと騙されるのか?

知識や専門性がある人のほうが

騙されないような気がしますが、

逆に騙されてしまう理由は、

自分で裏とりできるから大丈夫とか

普通の人より知識があるから

適切な判断ができる

って思ってしまう

謎の自信が危険だったりします。

 

 

特にがん治療に関しては

そういう傾向が強いです。

 

一般的な治療方法や

抗がん剤というものを

小馬鹿にしているひとたちが

世の中にたくさんいまして

抗がん剤なんて必要ない

放射線をあてるなんてとんでもない

なんで摘出なんてしちゃったの

もっと簡単でリスクのない

治療方法があるのに~

みたいな話

一度は聞いたことがありませんか?

 

なにも知識がない人であれば、

よくわからない話を聞いても

自分じゃよくわからないし

主治医に相談しようとか

費用的にも厳しそうだし

保険適用の範囲でいいか

ってなるので

後ろ髪を引かれながらも

標準治療になることが多いので、

トンデモ情報を得ても、

結果的に騙されずに済みます。

 

 

逆に知識やお金があると

たしかに理にかなっているし

その治療法を試してみようかな?

ってなっちゃうんですね。

 

ちょっと変だなぁと思っても

芸能人もやっていたり

有名な先生の名前があると

彼らがやってるってことは

自分には気づけない良さがあるに違いない

と考えたりします。

 

小さな利点だったとしても

その良さに気づけた自分すごい

って勝手に満足する人もいます。

 

個人的に満足するだけならいいですが

トンデモ情報だと否定すると

なんでこんなことも理解できないの?

って説教してくる人もいるので

ほんと困ったものです。

 

 

大事なことは生存率

実際に体に負担が少ない

治療方法で治った人がいるのは

事実なんですが、

問題は治療できる確率と

5年~10年後に生きているか

という生存率の部分なんです。

 

こうやったら治った

という話はたくさんあるものの

10000人中何人が治って

その人達が何年間再発せずに

生きられたかってデータ

これはあまり語られません。

 

偶然、2~3人治った人に

体験談を語ってもらえば

それだけで売れますので、

10年、20年後のことは

考えなくてもいいのでしょうね。

 

術後の生存率だけを考えるなら

手術、放射線、抗がん剤

この治療法がもっとも生存率が高くなります。

 

代替医療に比べて

標準的な治療は

生存率25%ほど高くなるので

治療後も長生きしたいかどうか

というのが1つ判断材料になるでしょう。

 

日本の医療情報は

デマが放置される傾向にあるので、

どれが本当でどれがウソなのか

本当にわかりづらくなっています。

 

1つの情報を鵜呑みにせずに

いろいろな意見を柔軟に取り入れていきたいですね。

 

今回は医療に関する話をしましたが、

それ以外の分野でも

同じ傾向があります。

 

知識やマニアックな知識を持っていると

自分は普通の人はわからないことや

良さを感じ取れるって

錯覚してしまうことが多いみたいですね。

 

ほんと気をつけないと

僕もしらないうちに

騙されてるかもしれないので、

ほんと怖いですね。