男女平等、女性が輝く社会と
言われるようになりましたが、
日本の女性管理職の割合は
まだまだ低く、
昇進、昇給の面でみても
まだまだ男女格差は大きいものです。
こういった問題を扱うと
妊娠、出産などのライフイベントや
家庭内での家事の負担が
男性よりも大きいから
という話になるのですが、
今回は、
そのあたりの問題は無視して
単純に人間としての能力
男女の性差という点について
考えてみたいと思います。
女性は男性よりも競争が苦手?
これは世間でよく言われる話の1つに
女性は男性と比べると
競争に弱いと言われることがあります。
女性は男性のように
戦い続けるのが苦手で
和を持ってうんぬんかんぬん
みたいなことを言っている
専門家も少なくないです。
勝ち負けを決まることや
競争してトップを狙うことについて
男女の性差があるのか
ということは
世界中で研究されています。
そのデータを見てみると
男性だから競争が好きとか
女性だから競争が嫌い
ということは
先天的にはない
ということがわかっています。
ここで重要なのは
先天的にはあまり差がないのですが、
環境によって変わってくる
ということです。
では後天的に
どういう状況になると
競争力に変化が生じるのか
というのを調査した所
性別による役割分担を意識した
生活環境があるのと
女性の競争力が落ちるようです。
どんな調査をしてわかったのか
といいますと、
男女共学の中学校の女生徒と
女子校の中学校の女生徒を
比較してみた所、
女子校の生徒のほうが
競争したり報酬があれば頑張る
といったものに好意的
という傾向が出ました。
男女共学の場合は、
性別による役割分担や
男性の目から見た女性像になろうと
する生徒も増えてくるため、
いい意味でも悪い意味でも
女性らしくいようとする人が
増えるようです。
女子校の場合は、
周囲に女性しかいませんから
共学に比べれば性別役割分担の
意識が芽生えにくく、
なにがなんでも勝つということに
抵抗感が少なくなるようです。
女性の場合は、
周囲に男性がいると
パフォーマンスが発揮できない
という面があるようですね。
この問題は
日本だけの問題なのか?
というとそうでもありません。
これはチェスの世界での話になりますが、
世界トッププレイヤーたちを見てみると
男性の場合は、相手が男性でも女性でも
いつも同じようなパフォーマンスを
発揮できるようですが、
女性の場合は、女性と戦うときは
100%の力が発揮できるようですが、
相手が男性の場合は、
92%くらいに低下するようです。
勝負事というのは
精神的な要素も大きいので、
単純な実力だけなら
相手方が上でも
精神的に揺さぶられると
実力が発揮できず負けてしまう
ということはどんな世界でもよくあることです。
チェスにおいては
いつもしないようなミスが増えて
勝率が少し落ちるようです。
女性は1対1勝負より集団の中での勝負が良い?
女性の場合は
1対1でどっちが上か
という勝負をしても
大きくパフォーマンスが
上がることは少ないようです。
例えばですが
小学校の頃に
2人1組で50メートル走をしたときと
1人で50メートルを走ったときを
比較すると女性の場合は、
どちらのタイムもあまり変わらないようです。
男性の場合は、
1人で走るよりも
2人1組で走らせて
どっちが上か競わせたほうが
少しタイムがよくなるようです。
全員が全員そうというわけではないですが、
小学生くらいから
こういう傾向が出てくるようですね。
1対1でどっちが上みたいな
やりとりは女性はあまり得意ではないですが、
集団の中で1位をとるという話であれば
また話が変わってきます。
特定の誰かとの勝負だと
あまり差が出ないのですが、
クラス全体の中でとか
学年全体の中でといった勝負になると
女性はかなり強いようです。
なので、◯◯さんには
絶対に負けるなよ
という指導をすると
男子の場合は良くても
女子の場合はパフォーマンスが
下がってしまうかもしれません。
わざわざ苦手な戦い方をせず
自分にあった戦い方をすれば
もっと力を発揮できると思います。
これは女性に限った話ではなく
男性だ女性だということを
意識しすぎてしまうと
プレッシャーになってしまって
パフォーマンスが発揮できない
というのがあるかもしれませんね。
性別を意識しない環境下では
あまり男女差がでない
という研究データは
結構面白いですが、
社会の中で性別の意識を0にする
というのはなかなか難しいそうですね。