無意識に奇声や暴言、卑猥な言葉を言ってしまう人が急増

なんの前触れもなく、

本人の意思とは無関係に

奇声を上げたり、

暴言や卑猥な言葉を

口にしてしまうという人が

急増しています。

 

一般的には、

小児期から青年期において

よくある起きることなのですが、

今年は大人でも

急増してきています。

 

自分自身や家族、友人に

そういった症状が出ている人がいたら

チック症に近い症状が

出ているのかもしれません。

 

チック症、トゥレット症候群とは

チック症というのは

本人の意思とは関係なく、

奇声を出したり、暴言を吐いたりする

音声チックという症状が出たり、

咳払いや鼻を鳴らすなどの

行動チックという症状が出たりします。

 

一般的には、

小児期から青年期において

このような症状が出ることがあり、

周囲や家族から誤解され、

ちょっと変な子という目でみられ

とても苦しい思いをすることがあります。

 

行動や言動で誤解されがちですが、

これは本人の性格に問題があったり、

子育ての問題から変な子どもになった

というわけではないのです。

 

脳の働きを調整する

神経伝達物質ドーパミンの

働きが偏ることによって

本人の意思とは無関係な

特殊な行動をとってしまう

ということがおきます。

 

特殊な症状のように見えるかもしれませんが、

10~20%くらいの人が

チック症になるといわれているので

実は周りが気が付かないだけで

チック症に悩んでいる人は

とても多いのです。

 

どんなときにチック症になりやすいのか?

チック症はストレスや不安

緊張や興奮といった心理状態が

大きく影響を与えると言われています。

 

小さな子どもの頃であれば、

小学校に入学、卒業

中学校に入学、卒業

高校に進学などなど

急な環境の変化による

期待と不安が入り交ざり

楽しみのようで不安だったり

人間関係ががらっと変わることへの

ストレスがあったりと

そういうときに、

チック症になりやすいです。

 

このようなわかりやすい

環境の変化だけではなく、

なんの前触れもなく

突然チック症になることがあります。

 

そして、

2020年の今年は、

新型コロナウイルスの影響で

生活様式が一変しました。

 

外出時はマスク着用がほぼ義務化され

集まってはいけない

密集してはいけない

無駄な外出は控えるようにと

様々な制限がかけられ、

いつになったら終わるのか

と先が見えない状況が続いていることで

あまりコロナのことを気にしていない人でも

ストレスがかかりつづけています。

 

その結果、

大人の方であっても、

チック症に近い症状出てきている人が

急増しています。

 

誰に対して言っているわけではないですが、

突然「死ね」って言ってしまったり

何もいやらしいことを

考えているわけじゃないのに

卑猥な単語を連呼してしまったり

そんな症状に悩む人が増えてきました。

 

これだけを聞けば

なんか欲求不満なのかなとか

相当、イライラしているのかな

って思うかもしれませんが、

そういった本人の状態とは

無関係になぜか言ってしまうのです。

 

一人のときに

無意識にいってしまうだけなら

特に問題はないかもしれませんが、

本人の意志とは無関係に起きるので、

誰かと一緒のときに、

『死ね』とかつぶやいてしまったら

一緒にいる人は、

えっえっ・・・なんか気に触ることした?

って心配になると思います。

 

最初のうちは心配してくれても

段々とあいつおかしいんじゃないの?って

陰口を叩かれて、

交友関係が壊れてしまうかもしれません。

 

チック症というのは

ぱっと見ると癖みたいな見える

症状もたくさんあるので、

ちょっと変な人で終わるケースも

多々あるため、治療が遅れて

しまいがちです。

 

声に出さないチック症として

よくあるのが、

咳払いとか顔をしかめる

という癖みたいなものです。

 

別に怒っているわけでもないのに

なにかあるのと

顔をしかめる人がいます。

 

本人にその気はないので、

その癖やめたほうがいいよって

指摘される程度かもしれませんが、

少し損をする場面があるかもしれません。

 

自分では癖だと思っていたものが

チック症によって起きていた

という可能性もあるので、

早めに治療するのが良いと思います。

 

チック症の治療法

基本的には薬物療法は行いませんが

チック症の症状によっては、

かなり周囲の人に誤解を与えてしまい

特殊な人間に思われて

人間関係に支障が出る場合もあるでしょう。

 

そんなときは、

薬が処方されることがあります。

 

一般的には小児期から青年期に

起きるものとされているので、

小児神経科・児童精神科で

診てもらうのですが、

年齢制限から拒否されるケースもあるので、

その場合は、

精神科や神経内科を受診しましょう。

 

 

こんな症状が出たら要注意

電車の中や静かにしないと行けないところで咳払いをしてしまう

手に持っていた筆記用具を落としやすい

食器洗い中に皿を落としやすい

自覚はないけど睨むことが増えている

意味不明な言葉が出てくる

突然叫びたくなる

 

このような症状が出てきたら

チック症のかもしれません。

一度、診てもらったほうがいいかもしれませんね。

 

 

そして、

自分はそうではないけど

周囲の人でこのような症状が出ていたら

変な目で見たり、

指摘したりせず、

苦しんでいるのかもと

理解してあげることが重要です。

 

周囲の人も不快かもしれませんが、

一番苦しんでいるのは本人です。

温かい気持ちで接してください。