キャッシュレスお賽銭のご利益と法的にグレーの問題点

QRコードを使用した

キャッシュレスお賽銭は

2014年に愛宕神社で

スタートしましたが、

2018年には日光二荒山神社でも

キャッシュレスが導入され、

少しずつですが広まってきています。

 

お寺でもキャッシュレスの波が

来ておりまして

京都の海眼寺が導入し始めてから

少しずつ広まっています。

 

キャッシュレスでお賽銭って聞くと

そんなのでご利益があるの?

ただお金を使えばいいってものじゃないような?

といったように

疑問に感じている人も多いでしょう。

 

しかし、

2020年は新型コロナウイルスによる

感染症が流行しているため、

硬貨や紙幣ではなく、

キャッシュレスのほうが

お互いに安全なのではないか?

という声も出てきており、

様々な議論がされています。

 

 

そもそもお賽銭って

なんなのか?

これを調べてみないと

良いのか悪いのか

判断ができないですね。

 

 

お賽銭とは?

神社本庁のホームページによりますと

元々は金銭を供えるものではなく、

お米を白紙で巻いて包み「おひねり」

としてお供えしていました。

 

そして、

貨幣の普及とともに

米の代わりに

金銭も供えるようになりました。

 

現在でもお米をお供えする方もいますが、

金銭をお供えすることも

感謝の気持ちに変わりはありません。

 

 

この内容を見ると

時代とともに変化があり、

お米の代わりに金銭になった

という変化があるのであれば

感謝の気持ちを持って

キャッシュレス決済するのは

問題がないように感じます。

 

 

お賽銭の金額によって

ご利益が変わるのか

というお話がよく出てきます。

 

このことについて

出雲大社の公式見解

大切なのは神様に対して

真摯な気持ちでお祈りをし、

その気持ちをもって

日々の生活を送ることです。

とホームページに書かれています。

 

このことから考えても

お賽銭を入れるとか

いくら出すということが

問題ではないということが

よくわかりますね。

 

ご縁があるように5円とか

語呂合わせを推奨している人もいますが

まったく根拠がないものだと

出雲大社も指摘しています。

 

インチキ宗教を除けば

祈りの心はお賽銭の金額によって、

左右されるものではありません。

 

 

 

祈りという点と

お気持ちをという点を考えると

お米でもお金でも大丈夫

金額も関係ないということなので

キャッシュレスでも

きちんと祈れば問題なし

ということになると思います。

 

 

しかし、

論理的に考えると

問題がないよう見えるのですが、

宗教的な意味合いや

守るべき伝統という点で見ると

反対意見もたくさん出てきています。

 

宗教行為としては不適切?

京都仏教会からは

賽銭や布施というのは

対面を基本とする

宗教行為の本旨に反し不適切!

と反対する声明を出しています。

京都新聞より引用

 

反対する理由はいろいろありまして

キャッシュレス決済をすると

第三者に宗教的な活動を把握され

信者や寺院の行動が外部に漏れ

宗教弾圧に使用される恐れがあるようです。

 

スマートフォンを使用すれば

個人情報なんて漏れまくりですから

ビッグデータを悪用されることは

あるとおもいます。

 

例えば、

10万円以上お布施している人をリスト化して

霊感商法をやっている企業に

顧客リストを売るとかしたら

詐欺被害に合う人は

とても増えるでしょうね。

 

あとは

お寺とかの場合なら

お布施の金額がデータ化されると

ぼったくりじゃないか

みたいな話が出てきて

宗教弾圧があるかもしれませんね。

 

 

お賽銭のキャッシュレス決済は法的にグレー?

ここが一番の問題ではないでしょうか

チャージした金額を使用する

キャッシュレス決済というのは

寄付行為を認めておらず

お賽銭は寄付に相当する

という考え方があります。

 

キャッシュレス決済は

商品やサービスに対して

支払うための決済方法なので

お賽銭というのが

なんのサービスなのか

というのが争点になると思います。

 

クレジットカードや

QRコード決済なら

後払い式だから大丈夫

という考えもあるようですが、

金融庁はあまりおもしろく

思っていないようです。

 

お守りを購入して

キャッシュレスで決済

というのは商品購入になるのでOK

 

お賽銭をキャッシュレス決済して

お祈りをする

というのがなんのサービスになるのか?

これが難しいようです。

 

お祈りをさせていただくための

時間と場所の使用料を払っている

という話であれば、

問題がない気がしますが、

神社や寺からすれば、

お賽銭はそういうお金ではない

となるでしょう。

 

 

ではもうちょっとグレーな

方向で考えてみると

神様、仏様が

  • お願いごとを叶えてくれる
  • 相談に乗ってくれる
  • お話をずっと聞いてくれる

というサービスの対価が

お賽銭であるとすれば、

これもサービス業ですから

法律的にはOKとなるでしょう。

 

言い方が俗っぽいので

反発はありそうですが、

サービスとして認められると

今度は課税対象になる

可能性が出てきます。

 

宗教行為というよりは

ただの場所貸しやカウンセリングに

なってしまうので、

非課税というわけには

いかなくなるでしょう。

 

 

といった税金や法律の問題があり

キャッシュレスを導入すると

話がややこしくなる

という問題があるようです。

 

 

しかし、

時代の変化とともに

お賽銭やお供え物が

変化してきているのであれば

電子マネーを導入するのも

悪いことではないと思います。

 

 

新型コロナウイルスの影響で

神社に行きたいけど

外出できないという人もいるでしょう。

 

そんなとき、

QRコード決済ができたら

自宅からお賽銭を入れることができ、

遠隔で参拝することができます。

 

実際に

中国や韓国では

日本の神社にお参りに行きたいけど

コロナの影響でいけないから

QRコード決済して、

遠くから祈りをささげている

なんて人もたくさんいるようです。

 

出雲大社が言っているように

大切なのは神様に対して

真摯な気持ちでお祈りをし、

その気持ちをもって

日々の生活を送ることです。

 

コロナにかかるリスクを負ってでも

参拝しに来いだなんて

神様は言わないと思いますよ。

 

想いはきっと届くはずです。

キャッシュレス決済でも

良いのではないでしょうか