不安が残るがん検診、一次検査は『偽陽性』になりやすい

がん検診を受けるというのは、

早めに発見できる可能性があるので、

良い部分もありますが、

実は悪い部分も多々あります。

 

その中でも、

特に困ったものが

偽陽性というものです。

 

偽陽性という言葉は

あまり馴染みがないかもしれないので、

簡単に説明しますと

 

がん検診の一次検査を受けた結果、

これは、もしかしたら癌かもしれませんね

という疑いが出てきて、

精密検査しましょう

となることがよくあります。

 

後日精密検査をして、

詳しく調べてみた結果、

これは癌ではなかったですね。

となってホッとする

そんなこともよくありますね。

 

この一次検査で癌の疑いがあったけど、

結果的に癌ではなかったというのが

偽陽性です。

一次検査は大量の偽陽性を生み出す

このがん検診の一次検査というのは、

万が一見過ごしたとなったら

あとあととても大変なことになるので、

ちょっとでも疑いがある

少し影になってる

なんか出っ張ってる気がする

と直感的に感じたら、

癌かもしれないという検査結果を出します。

 

そのため、

偽陽性になることがすごく多く、

検査をした人に

精神的な負担をとてもかけることになります。

 

結果的に、

癌じゃなかったんだから

良かったじゃないか

と言われればそのとおりですが、

もしかしたら、

自分は癌かもしれないと思って

過ごす日々はとても苦しいものです。

 

精神的に苦しいだけではなく、

精密検査となると、

肉体的な負担もあります。

 

癌の疑いがある組織を

採取して検査する場合は、

かなりの痛みを伴います。

 

出血することで、

合併症になる場合もありますから

とりあえず検査しとけばいいんだよ

ということにはなりません。

 

検査結果が良くても不安は残る

精密検査をした結果

あなたは癌ではなかったですよ

という結果が出ても、

その検査結果が間違っているのではないか

と不安になって、

さらに検査を受けたいと考える人も

かなりの数います。

 

一次検査で癌かもといわれたんだから、

なにかしら問題があるから

検査に引っかかったんだ

精密検査が間違ってるだけかも

って疑心暗鬼になってしまうんですね。

 

その結果、

毎月のようにがん検診をされる方も

結構います。

 

「偽陽性」というのは、

本当に心に傷をつけるので、

一度、疑いだしたら、

なかなかその不安を

払拭することはできません。

 

 

不安が不安を呼ぶことで、

癌にはならなくても、

他の精神的な病気になったり、

胃が荒れたり、

不眠症になったりします。

 

 

早期発見、早期対処という

言葉があるように、

早めに治療をしたほうが良いのですが、

癌でもないものを癌と一時的にでも

相手に伝えるのは、

検査を受けられた方に

ものすごくストレスを与えます。

 

「偽陽性」というのは

「誤診」とは違うのか?

というのがよく議論されます。

 

でもこれは、

一次検査の段階では

本当によくわからないんです。

 

ただ検査の仕方も

もっと変えていかないと

精神的な負担ばかり与えてしまい

本来、治療が必要ない人まで

がん治療をすることになります。

 

風邪薬飲むのとは

わけが違いますので、

とりあえずやっておこうってほど

気軽な治療ではありません。

 

肉体的、精神的な負担は

本人のみならず、

家族や友人にも

大きな傷跡を残します。

 

こういった部分の

精神的なケアが

まだまだ不十分だなぁと感じます。

 

こういう話になると、

カウンセラーを増やせば

という議論も出てくるのですが、

日本の場合だと

それもまた難しい部分です。

 

 

個人的には、

この分野に人工知能AIを使うのが

結構いいかなぁと思っています。

 

学会などを見てても、

面白そうなアプリを作っている

医大も増えてきてますし、

なんだかわからない圧力がなければ

近いうちに登場するんでしょうね~

 

 

少し話がそれましたが、

一次検査というのは、

とにかく「偽陽性」が出やすいものです。

 

まずはそういうものなんだと知ることで

少しでも気持ちが楽になっていただけたら

と思います。