交通事故や特定の病気で入院をして
順調に回復してきているなぁと
安心し始めたある日、
患者さんの様子を見に行ってみると、
自分の手をジッと見つめながら、
怪訝な顔をしている人を
たまに見ることがあります。
まるで、
自分の手を鏡のように
ジッと見つめながら、
不思議そうな顔をしているわけです。
どうしたのですか?
と聞いてみると、
「手がなんかおかしい気がします
いつも見ている手と違う感じがして」
といったような反応が返ってきます。
それ以外にも、
手が小さく見える
手が歪んで見える
他人の手のように感じる
といった場合もあります。
医師や看護師をしている人なら
一度は見たことがあるのではないでしょうか?
もともとそういうクセがあったわけではなく、
ある日突然、自分の手を見て、
なんか変って言い出されるわけですね。
実際、その人の手を見てみると、
少し血の気がないようなってくらいで
大きな問題や異常が見つかることはありません。
大丈夫ですよ。
たまたまでしょうって
感じになるのですが、
こういうことがあった後は、
容態が急変して、
亡くなってしまうということが
少なくありません。
死の予兆の1つ「手鏡現象」
死の予兆やお迎え現象と呼ばれているものは
世界中で研究されており、
そのたくさんある中の1つに
「手鏡現象」というのがあります。
今回のお話は、
手を鏡のようにじっと見つめ始めたことから
手鏡現象である可能性が高いです。
この手鏡現象というのは、
明確に手がどうこうなるというほど
ことはないのですが
患者さん本人からすれば、
なにか自分の手ではない感じがするわけです。
手相にも変化が出る人もいるそうですが、
はっきりと死亡するという線が出る人は
ほとんどいないそうです。
死ぬほどではないにしても、
体が弱ってくると、
手相が薄くなったり、
手のハリ感がなくなって、
なんか変に柔らかくなる人がいます。
生命力が落ちてくれば、
自然と皮膚のコンディションも変わるので、
なんとなく危ないというのが
分かる人もいるでしょう。
こういった理屈抜きでも、
かなり勘が良いタイプの人は、
そろそろかなというのが
分かる人がいます。
特に感受性が豊かな看護師さんは
直感的にそろそろかもと
気づく人がいます。
そのためなのか・・・
高齢者の間では
ある種の常識であり
ブラックジョークの1つで
医師と看護師が
急に優しくなったらとても怖い
という話がありますね。
本当は死期が近くなくても
優しく接しないといけないのですが、
でも、やっぱりそろそろかもとおもったら
無意識に優しくなりますよね。
順調に回復してても要注意
今回のお話でとても重要な部分は、
医師や看護師が気づいたとしても
それを患者や家族に知らせることは
まずありません。
それもそのはず、
経験的にそろそろ死にますよ
なんて言えるわけないじゃないですか
なので、
このことを知っておいてほしいのは
家族や友人の方です。
もし、
お見舞いに行ったときに、
やたら手を気にしている素振りを見せたり、
手を鏡のように見ていることがあったら
ちょっと危険かもと思ったほうがいいです。
結果的に、
本当に手に違和感があっただけで
なにもないならそれはそれで
良いじゃないですか
でも、
もしこれが死の予兆だったとしたら
次はないかもしれないわけです。
お互いに悔いが残らないように
接していきたいですね。
患者さん本人はポジティブでいるべきですが、
家族や友人は少し過保護なくらいが
ちょうどいいんです。
大病院だから任せておけば大丈夫!
なんてことはまったくありません。
人員も足りてないし、
余裕もないので細かいことは見落とします。
そんなときに一番力になれるは
家族や友人です。
日頃から見てないと
こういう違和感に気づけないですから
大丈夫大丈夫って丸投げせずに
一緒に頑張っていきたいですね~