緊急事態宣言後は外より危険な家の中DV被害増加の恐れ

新型コロナウイルスの感染者が

都市部を中心に急増したことを受けて、

緊急事態宣言が発令されました。

 

ロックダウン(都市封鎖)は

行わないようにするために、

苦肉の策として緊急事態宣言が

発令されたわけですが、

これでひとまず安心だなぁと

思っている人はほとんどいないでしょう。

 

世界各国でロックダウンをしたあと、

どのような問題が起きているのか?

というのを調べてみると、

コロナウイルスよりも

もっと凶悪で恐ろしい

DV家庭内暴力が増加しているようです。

感染症拡大とDV増加の歴史

感染症の歴史を振り返ると、

エボラ出血熱が流行した時に

女性への暴力が増加したという

記録が残っています。

 

自分も感染してしまうかもという

恐怖心が正常な判断能力を奪い、

さらに経済的な不安感や

ストレスなどから

パートナーと口論になり、

女性への暴力が増えたそうです。

 

新型コロナウイルス感染症の場合も

同様のことがヨーロッパ各国で起きています。

 

特に酷いのがイギリスですが、

フランスでもかなりDVが増加しており、

女性が逃げ込める避難シェルターを

増設することにしたそうです。

なぜDVが増えるのか?

ここで1つ考えなければいけないのは

なぜDVが増えるのか?

という原因を考える必要があります。

 

たまたま自分が付き合っている

パートナーが暴力的な男性だったという話なら

解決方法はほとんどないと思いますが、

暴力にまで発展するには過程があります。

 

新型コロナウイルスが流行したからといって

突然男性が凶暴化しているわけではありません。

 

 

都市封鎖や外出禁止令が出て、

家で一緒にいる時間が増えると、

日頃仕事で家にいない男性が

家の中にいてもなにかをするわけでもなく、

ゴロゴロしているケースが多いようです。

 

自宅待機になったからといって

率先して家事を手伝ったり、

子供の面倒を見てくれるというケースは

そこまで多くないようです。

 

このことで女性のストレスが

少しずつ増加していきます。

 

チクチクとして嫌味を少しずつ言うことで、

ちょっとずつ口喧嘩が増えていきます。

 

 

さらに、

外出禁止や都市封鎖の影響から

売上が低下することで、

失業する人が増えたり、

収入が落ちる人が増えてきます。

 

自宅待機命令から、

そのまま解雇という場合もあります。

 

この状況になると、

家庭内での話は、

ほとんどがお金の話になります。

 

このままだと生活できなくなるよ

どうするの?

といった話が増えるでしょう。

 

個人ではどうしようもない

状況なのに、

パートナーを一方的に責めてみたり

八つ当たりをする人も出てくるようです。

 

ここからは売り言葉に買い言葉で

次々にとんでもないことを言い合っているうちに

ビンタされたなんてことが起きるわけです。

 

最初はビンタくらいで終わり、

その後、ハッとして、

謝罪をする男性もいるようですが、

基本的にDVをする男性というのは、

どんどんエスカレートしていきます。

 

3月に日本で起きた暴行事件

今年の3月に日本で起きた

家庭内での暴行事件です。

 

妻が夫に対して、

「コロナウイルスのせいで収入が減った

あなたの稼ぎが少ないから生活できない」

と責め続けた結果、

夫が激怒して頭を平手打ちするなどの

暴行を加えられ意識不明になり

病院に搬送後、死亡しました。

 

このような事件が、

3月5日に起きています。

 

殴られて死亡するまでのケースは

そこまで多くないと思いますが、

DV事件は確実に増えています。

 

元々、DVというのは

明るみになることが少ないです。

 

外出禁止令が出てしまうと、

家の外に出れないことから、

周囲の人間や友人がDVのことを

気づきにくいため、

危険性が高くなります。

 

外に出ればコロナウイルスに怯え、

家の中にいれば暴力に怯えといった

どうしようもない状況が続くかもしれません。

 

アメリカではシェルター以外でも、

ホテルなどでも保護してくれるシステムがあるようです。

 

日本政府はただ外出禁止、

自粛要請といったことばかり言わずに、

家の中だって危険な家庭もあるんだ

ということをしっかりと認識するべきです。

 

新型コロナウイルスの感染拡大を

阻止することばかりに

目が行き過ぎていて、

他のことをすべて無視しているように見えます。

 

経済の損失はあとで頑張れば

取り返すこともできるでしょう。

しかし、

DV等の暴力を振るわれた被害者の心は

1年や2年で治るものではありません。

運が悪ければ死亡することもあります。

 

コロナウイルスによって死ぬのか

暴力によって死ぬのか

死亡する原因が変わっただけで、

何一つ状況は変わっていません。

 

こういう見せかけだけの、

対応策というのは本当にやめてほしいですね。

 

専門家、有識者と言われる人たちは

恵まれた環境で育っているから

こういう一般人の気持ちがわからないでしょう。

 

緊急事態宣言の後に考えなければいけないのは

避難用シェルターではないでしょうか

 

せっかく旅館やホテルがガラガラなんだから

協力してDV被害者を守る

このような取り組みをもっと真剣に

考えていかなければいけないと思いました。

 

一介の研究員である僕には

シェルターを作るような力はないですが、

もし、DV被害に合われている人がいたら

まずは相談してください。

 

DV被害に合われる方は、

自分にもなにか問題があり、

仕方ないんだと自分を責める方もいます

 

どんな理由があったとしても、

殴られてもしょうがない理由なんて

ないと思います。

 

そして、

逃げることは決して

恥ずかしいことではありません。

本当に恥ずべきは、

暴力でしか解決できない

人間の方ではないでしょうか

 

こんなときだからこそ、

支え合って生きてきたいですね。