幼児教育で自然と使われる暗示話法は職場でこそ必要なもの

幼児教育では自然と大人が

子供に対して使っている

暗示話法という話し方があります。

 

例えば、こんな感じのやり取りです。

 

○○ちゃん、これはできるかな~?

と話しかけて、

できないならできないで無理と言うし

ちょっと考えてみて、

できそうだったら、

とりあえずやってくれると思います。

 

それで実際、

やってみて出来たとしましょう。

 

子供「うん、できたよ!」

大人「よく出来たね~

これは、できるかなぁ?」

子供「たぶん、大丈夫かな」

大人「じゃあ、こっちはどう?」

子供「それなら余裕!」

大人「すご~い!

いろいろなことができるんだね~」

 

といった感じのやり取りです。

 

具体的に、勉強しろ!!とか

外に出て遊べ!!という

「やりなさい!」といった

接し方ではなく、

「○○はできますか?」

柔らかく聞くことで、

相手に不快な思いをさせずに、

こちらが意図したとおりに

動いてもらう方法

それが、暗示話法です。

 

 

この方法は、

なにも子供に対してだけ

有効なのではなく、

大人たちの間でも

とても重要なものです。

 

命令・強制ではなく自発的に

無理やり意味もわからずに

勉強しなさいとか

我慢しなさい!と

命令して強制すると

その時は、不満があっても

立場の弱さから言うこと聞くかもしれませんが

教育という観点からは

とてもひどいお話になります。

 

無理難題、理不尽なこじつけをされると

どんな小さい子供でも

納得はしませんし、

ストレスが溜まるだけです。

子供といって1人の人間ですからね。

 

その必要性や妥当性を理解し

納得できたとき、

人は自発的に動き始めるものです。

 

職場でなんでうちのスタッフは

言う事聞かないんだろう

意識が低いんだろうと嘆く

管理職の方はたくさんいると思いますが、

理由は1つです。

その業務の必要性を理解していないし

納得もしていないからです。

 

長年、うちは代々そうやってきたというのがあると

新規の人間から見れば、

なんて無駄なことをとか

そんな意味のないことを何故続けているの?

と疑問がよぎってしまうと、

素直に言うことが聞けないものです。

どこの組織にも1つや2つあると思います。

 

それなのに、

あれやれ、これやれ

やらなきゃ駄目なの!!

と言われて、

渋々言うことを聞かせているのは

まったく建設的ではないですね。

 

 

小さいな提案を積み重ねて

「よし、できた」

「今後もうまくいった」

「なんとかできたか・・・」

といった成功体験を積み重ねることで、

だんだんと人は言うことを聞くようになります。

暗示話法と催眠術

この暗示話法は、

いろいろな業界で活用されています。

 

例えば、催眠術師が

「肩の力は抜けますか?」

「はい、はい、いい感じですね~」

「そうです、だいぶ力が抜けてきましたね~」

「一度、深呼吸をしてみましょうか?」

「大きく吸って~」

「いいですね~ゆっくり吐いて~」

「だいぶリラックスしてきましたね~」

 

みたいなやり取りです。

 

緊張している人に

肩の力を抜けといわれても

抜きようがないし、

深呼吸しろ!と命令されても

しぶしぶ呼吸して

対して状況は変わらなくなるので、

こんな感じに柔らかく提案していきます。

 

 

暗示話法の悪用例

この暗示話法は

自分の世界にどんどん

引き込んでいけるやり方なだけに

悪用する人も少なくありません。

 

霊感商法なんかは

この技術と科学と詭弁を織り交ぜて

ノウハウが作られているので、

自分が相手に騙されたという自覚がなく、

結果的に自分が悪いみたいに

被害者が自分を責めるケースも

少なくありません。

 

相手にこれしろあれしろ

と言われたわけではないから、

なんとなく自分の意志で

変なことしちゃったなぁ

という気になるわけですね。

 

たちの悪いコンサルタントなんかも

このあたりの技術をよく使っています。

 

自発性、自分で考える力を養う

なんて言えば響きがいいですが、

あなたに言われたとおりにやったのに

うまくいかなかったと文句を言われないための

逃げ道を用意しているパターンですね。

 

まとめ

暗示話法は悪用することもできますが、

それよりも誰かのためになるように

使ってほしいものです。

 

児童教育に取り入れてもいいし、

職場のスタッフに命令するのではなく

お願いする言い方にするとか

ちょっと言い方を変えてあげるだけで、

人は育っていくと思います。

 

○○しなさい!から

○○はできますか?

とちょっと言い方を変えるだけで

だいぶ柔らかい印象になりますよ。

 

うまい感じに使っていただけたら

嬉しいですね。