ANeT理論(アネット理論)は、神経を「学び続ける調整システム」として考える理論です。
ここでは難しい言葉をできるだけ減らして、3枚の図を使いながら、全体像→しくみ→使い方の順に説明します。
まず、ANeT理論って何?
ANeT理論(アネット理論)は、神経を「固定された配線」ではなく、
経験や練習、生活習慣によって変わり続けるネットワークとして捉えます。
そして、ただ変わるだけではなく、うまくいくように調整しながら学習するところがポイントです。
たとえば、スポーツや楽器が上達するのは、筋肉だけでなく神経のつながり方も変わるからです。
逆に、同じ姿勢ばかり・同じ動きばかりだと、体が固くなったり、動きにくくなったりします。
これは「神経の学び方」に偏りが出るイメージです。

図1:ANeT理論の全体像(神経は学習し続ける調整システム)
この図は、ANeT理論を「全体の流れ」として見せています。
ざっくり言うと、次の4つがぐるぐる回っています。
- 環境刺激:姿勢、運動、学習、ストレス、生活習慣など(体や心に入ってくるもの)
- 神経システム:感じる・考える・動くをつなぐネットワーク
- 調整ループ:うまくいくように「直して」「安定させる」しくみ
- 結果:動き・集中・パフォーマンス・回復力など(見える変化)
大事なのは、一方通行ではなく循環していることです。
結果が変わると、次の日の姿勢や行動も変わり、また別の刺激になって神経に入ります。
だから神経は、毎日の生活の中で少しずつ「学び直し」を続けていきます。

図2:神経適応(神経が変わるしくみ)
図2は、ANeT理論の中でも「神経がどう変化するか」にフォーカスした図です。
神経の基本はシンプルで、感じる → 考える → 動くの流れです。
ここで覚えてほしいのは2つです。
- よく使うルートは強くなる
練習を続けると上達するのは、神経の通り道が育つからです。 - 偏った使い方だと「クセ」がつく
同じ姿勢・同じ動きばかりだと、神経の使い方が偏って、動きにくさや疲れやすさにつながることがあります。
だからこそ、ANeT理論では「リセットして、より良いルートを作り直す」という考え方が出てきます。
これは特別な魔法ではなく、体の使い方・練習の仕方・生活習慣を少し変えることで起こる「学び直し」です。
図3:ANeT理論の応用(神経の学習をデザインする)
図3は、ANeT理論を「どう使うか」にまとめた図です。
神経は勝手に変わるだけではなく、どんな刺激を選ぶかで学び方が変わります。
ここでは、神経の学習を進めるためのサイクルを使います。

神経の学習サイクル(5ステップ)
- 気づく:今の姿勢・体の状態・集中できているかを観察する
- 動く:まず小さく試す(いきなり無理をしない)
- 振り返る:楽になった?やりにくい?変化を言葉にする
- つづける:良かったやり方を少しだけ続ける
- 整える:姿勢・呼吸・休息を入れて、学習が進む土台を作る
刺激の選び方(図3の下段の意味)
図3の下段は、「どんな刺激が神経にとって良いか/悪いか」を例で示しています。
ここは高校生がすぐ実践できるポイントです。
良い刺激を選ぼう
- 正確な動き
- 意識した姿勢
- 呼吸
- 休息
ポイント:速さより丁寧さ。疲れたら休む。まずは呼吸で整える。
悪い刺激
- 無理な動き
- 同じ姿勢
- スマホを見すぎ
- 睡眠不足
ポイント:悪い刺激が続くと、神経は「偏った学び」をしやすくなります。
勉強・運動・生活は別々に見えて、実はつながっています。
睡眠不足だと集中が落ち、姿勢も崩れ、動きも乱れやすくなります。
逆に、呼吸と姿勢を整えるだけで、集中や動きが上向くことがあります。
ANeT理論は、このつながりを「学習するシステム」として捉えます。
まとめ
- 図1:ANeT理論の全体像(刺激→神経→調整→結果の循環)
- 図2:神経が変わるしくみ(使うほど強くなる/偏るとクセになる/学び直せる)
- 図3:日常での使い方(気づく→動く→振り返る→つづける→整える)
今日からできる一歩はシンプルです。
「姿勢を少し意識して、呼吸を整えて、正確に動いて、疲れたら休む」
これだけでも、神経の学び方は変わり始めます。
※このページは「小城研究室」における高校生向けのやさしい解説です。より専門的な内容は、神経医科学研究所の公式ページをご参照ください。
出典・理論元:
神経医科学研究所(Institute for Neuroscience, Japan)
本ページで紹介しているANeT理論(アネット理論)は、神経医科学研究所において提唱・研究されている理論体系をもとに、
小城研究室が高校生向けにわかりやすく解説したものです。

