近年、内臓脂肪を減らすのに
大きな効果がある糖質制限が
流行っています。
しかし、
脂肪を落とすだけではなく、
寿命や記憶力までも
落としてしまうという
衝撃的な研究報告が
6月19日に日本栄養食料学会で
発表されるようです。
東北大学大学院農学研究科の
都築毅准教授らの研究内容を
少しご紹介しますと
寿命が1年ほどの
実験用マウスを使って
3つ種類のグループに分けました。
1:標準的な餌
2:脂肪たっぷりの餌
3:炭水化物を減らしタンパク質増加した餌
(糖質制限の餌)
この3グループで
一番寿命が短かったのが
どれだと思いますか?
一般的な感覚で考えると
2の脂肪たっぷりかな?
と感じますが、
実は、
3の糖質制限の餌を
食べていたグループが
一番、寿命が短ったそうです。
他のグループと比べて、
8~9週間早く死んだそうです。
もともとの寿命が
1年くらいの中で、
8~9週間早く死ぬということは、
かなり寿命が短くなっていますね。
12ヶ月の中の2ヶ月でしょう?
だいたい17%くらい
寿命が短くなったようですね。
さらに、
糖質制限をしていたグループと
標準的な餌を食べていたグループの
記憶力を比較してたところ、
標準的なグループの
半分程度にまで低下していたそうです。
この糖質制限の餌というのは
人間の食事で例えると、
1日3食とも主食を摂らない
レベルの糖質制限だったそうです。
マウスの実験結果が
そのまま、人間に同じレベルの
効果が出るというわけではないですが、
都築先生が言うには、
「人間でも十分に起こり得る」
と仰っています。
糖尿病対策に
糖質制限はとても有効な手段ですが、
健康な人が手を出すと
なかなか危険なようです。
糖質制限は、
医療の一環として取り入れるもので、
美容のためになんとなく
取り入れるのはあぶないようですね。
糖質制限は
短期間だけ行うなら
大丈夫だと思いますが、
長期的に続けていくと
悪影響が出てくるようです。
さらに、
糖質制限をしたマウスの腸内を
調べてみると、
悪玉菌がかなり増えていたそうです。
糖化して細胞がどうこうという
話もたくさん出てきますが、
単純に糖質を避ければ、
健康になれるというわけではないようです。
糖尿病になるのは
とても怖いことですが、
糖が足りなすぎて、
認知症になるのも
かなり怖いものです。
痩せることばかりに
目が行き過ぎて、
体全体として
ボロボロになってしまっては
本末転倒ですので、
少しだけ糖質制限をして
内蔵脂肪を減らすくらいが
ちょうどいいと思います。
ちょっと前に記事に書きましたが、
ご飯とかパンを食べる量を
3割減らすダイエット
これくらいがちょうどいいんじゃないでしょうか
今回の研究報告は
マウスによる実験でしたが、
ハーバード大では、
健康な男女を20年以上かけて
死亡率を調べたところ、
糖質制限をしている人のほうが
12%ほど死亡率が
高いようです。
痩せるために糖質制限は良くても
健康のためには
決して良いことではないのかもしれませんね。
ダイエットもほどほどにしましょうね~