性格を変えようと頑張って
少しだけ変化させられるのは
30歳くらいまでになります。
人の性格というのは、
思春期に大きく変わることがあっても、
30歳くらいからほぼ変化しなくなり、
35歳くらいからの性格は、
ほぼ一生その性格のままになります。
まったく性格が変わらない
というわけではないですが、
基本的な部分は誤差レベルでしか
変わらないのです。
それと、
本人の性格や気質というのは、
半分は遺伝によって決まります。
遺伝によって
ホルモンや脳内伝達物質の量が
決まってくるため、
これを変えようというのは
難しいですね~
行動遺伝学で見ると、
なかなか変化させるのは
難しいなら、
心理学の世界で見てみると
どうなんだろうか?
有名なアドラー先生の言葉に
「ライフスタイルが支障をきたしても、
人はそれを変えようとはしない
現実を捻じ曲げてでも、
自分が正しいと思い込むのである」
とあります。
心理学から見ても、
人は性格を変えようとしないようです。
性格は遺伝で半分が決まり、
35歳からは変化させるのは
難しいという話が出てきて
心理的にもそもそも
変えようとしない
って話が出てくると、
なんとなくお先真っ暗な
気持ちになりますが・・・
実はこれ、
さほど大した話ではないんです。
哲学者の
ウィリアム・ジェームズ先生という方が
「確かに性格は変えられないが、
なにも環境や遺伝の犠牲者に
なる必要はない
私達は、『いかに振る舞うか』を
ある程度自由に決められるからだ」
と仰っています。
性格が変えられないなら、
行動を変えれば良い
というお話ですね。
例えば、
人見知りな性格で
明るく、人当たりが良くなりたい
と思うのであれば、
性格を丸々変えようとせずに、
その時だけスイッチするように
すると良いみたいです。
自分の中で、
別のキャラクターを作るというのが
分かりやすい表現かもしれません。
実際は、
人見知りで内気なんだけど、
飲み会のときだけ明るくしてるとか
営業先に出たときだけ、
そういうキャラを演じる
といった感じになります。
ここで注意が必要なのは、
本来の自分とまったく違う
性格を演じ続けてしまうと
自律神経がおかしくなります。
その瞬間だけ、
キャラクターをスイッチして
その場が終わったら、
すぐにスイッチオフする
暗くて内気なことは
悪いことではないので、
無理に変えようとせず、
必要なときだけ、
明るい自分が出せれば
良いのだと思います。
一番やってはいけないのは、
素の自分の性格を否定して、
こんな自分じゃ駄目!!と
抑え込もうとすることです。
そもそも、
遺伝で決まってしまった性格に
ケチをつけても、
どうしようもないので、
それはそれとして残しておきつつ
新たな一面を少しずつ作っていく
というのが負担が少ないですよ。
内気な人が
急に明るくなると
周りの人に変に思われる
って考えてしまって、
躊躇してしまいがちですが、
逆に大人であれば、
そのあたりを気にする人は
ほとんどいないと思います。
人前で見せるキャラを変えることを
仮面を付け替えるみたいな
表現をすることもあります。
この仮面を英語で言うと
Persona(ペルソナ)
それに「 L 」をくっつけると
Personal(パーソナル)
個人
さらに「 ity 」をつけると
Personality(パーソナリティ)
人柄・性格・個性
英単語から学ぶと
性格を構成しているものは
ペルソナ(仮面)だというのが
とてもわかりやすいですね。
なんか、日本語で仮面っていうと
猫をかぶっているような
マイナスな印象がありますが、
英語で考えてみると、
ごくごく自然なことだというのが
わかります。
人柄や人格というのは、
たくさんのペルソナによって
作られるというのが分かれば、
根っこの性格は変えられなくても、
外に出す性格や行動は
年齢関係なく変化させることが
できそうですね。
35歳過ぎたから
もう無理なんだぁ・・・
って暗くなる必要はなくなりました。
ふ~これで一安心です。