自分は他人からこう見られているという脳が作り出す虚像

家族との付き合いや

友人たちの付き合い、

職場の人たちの付き合いなど

集団生活をする中で、

自分は人からどう思われているのか

ということを気にしてしまうことが

あると思います。

 

人からどう思われるのかを

気にする方は、

自分がどう思うか?

という感情は押し殺して

相手がどう思うか?

ということを第一優先にし

相手の顔色を伺う癖が

ついてしまっている人も

たくさんいます。

 

特に幼少期に

親の顔色を伺う必要がある

家庭で育つと無意識レベルで

誰に対しても顔色を伺って

自分の気持ちは2番手3番手に

なることが多いです。

 

親がガミガミうるさいから

言いたいことが

言えなくなっているのに、

自分はどうしたいの?

はっきりしなさい!と

理不尽な怒られ方をし、

自分の意見を言ったって、

どうせ聞いてくれないでしょ

って思って声に出すことも

できなくなっているケースもあります。

 

そんな幼少期を経て

小学校、中学校と上がっていくと

ほぼ無意識レベルで、

自分は相手からこんな感じに

思われているというのが

察知できる敏感な子になっていきます。

 

しかし、

ここで厄介な問題が出てくるわけです。

 

どんなに勘が良い人だろうが、

洞察力が高い人だろうが、

結局は他人が何を考えているのか

なんてことはわからないんです。

 

今あの人は怒っているとか

自分のことをバカにしているというのは

分かった気にはなりますが、

実際のところ、

相手がどんな意図があって

そういう態度をしているのかなんて

よくよく話し合ってみないと

さっぱりわからないことが

ほとんどです。

 

勝手な思い込みで誤解をして

本来、喧嘩しなくて良いことで

大喧嘩になるなんてことは

よくあることでしょう。

 

それは家族であってもそうですし

友人、親友であってもそうです。

特に恋人同士なんて、

そんなことばかりでしょう。

 

他人がどうおもっているのか

なんていうのは本当はわからないのに

脳の中でこうに違いないという

虚像が作られてしまうわけです。

 

 

この自分の脳が作った虚像によって

相手の顔色を伺うだけではなく、

周囲の目を気にして

自分が正しいって思うことや

やりたいことが

できなくなっている人も

たくさんいます。

 

学校内では優等生キャラで

みんなに認知されているから

おバカな発言や冗談は言えない

 

シモネタなんて私が言ったら

ド変態扱いされる(にちがいない)

 

本当はアニメやゲームが好きだけど

オタク扱いされそうでいやだ・・・

 

自分のキャラにあってないから

そんなことできない

 

 

学生時代、一度くらいは

似たような悩みを

抱えたことがあるでしょう

 

 

自分は言うのは許されないけど

クラスのだれだれは、

なにを言っても許される

あの人はいいなぁ

なんてことを考えることもあるでしょう。

 

 

しかしこれも最初に述べたように

実はそんなことはまったくなく、

自分は他人からこんなふうに見られている

こんなキャラだと思われていると

自分自身で作り出している虚像なわけです。

 

いやいやそんなことない

間違いないなくみんなから

そう思われている!

と確信があることもあるでしょう。

 

でも自分が思っている以上に

他人はあまり自分のことは

みえていないのです。

 

そして、自分も相手のことが

よく見えていないのです。

 

とても幸せそうに

毎日笑顔がたえない子が

家に帰ったら膝抱えて

一人で泣いているなんてこと

意外とあるんです。

 

 

このように

思った以上にみんないろいろ

勘違いしながら生きているわけです。

 

 

それであれば、

相手がこう思っているに違いない

という虚像・勘違いをベースに

ものを考えるのではなく、

自分が本当にやりたいこと

自分が本当に思っていることを

もっと大切にしてみても

いいのではないでしょうか

 

人に合わせるばかりではなく、

たまには自分の主張を出してみる

というのが良いと思いますよ。

 

でも主張したって

どうせ否定されるし無駄

ってこともあると思います。

 

それは・・・

すでに相手との人間関係が

壊れているのだと思います。

 

自分の主張は何一つ認められず

相手の主張をこっちが受け入れるだけ

という関係性だとすれば

人間関係が破綻しているのを

無理やり継続しているわけなので

そんな破綻した関係を

継続する必要があるのか

ということを考えないと

いけないかもしれません。

 

 

ここで注意が必要なのが

すごく極端な変化をしてしまうことです。

 

今まで抑圧されてきたから

一気に開放しようとすると

ものすごく自分勝手になって

相手に受け入れてもらえない

ということもあるでしょう。

 

他人の目を気にしなくていいよ

という言葉は、

他人に迷惑かけてもいいよという

免罪符ではありません。

 

社会の中で生活している以上

ある程度の妥協譲歩というのも

必須のソーシャルスキルとなります。

 

 

たまに好き放題やればいいんだ

ずっと辛い思いしてきたんだから

ってなんとなく良さそうな言葉を

言う人がいるんですが、

それって立場が入れ替わっただけで、

今度は自分が相手に

顔色を伺わせる立場になっただけなんですよね

 

一時的には満足感があると思いますが、

どこかのタイミングで

ものすごく自己嫌悪に陥ると思います。

 

ほどほどのバランスの中で

自分自身を大切にしてほしいですね。